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ふゎふゎホヨモッテリ

いろんな物を作っテリ

094 External League On Non Aether world ch.3

今回はマシに書けていたので特に修正等していません。

3.ほうき星の歌

……その頃、スーベニアが襲われた地点から、村を挟んでちょうど同じくらい離れた森の中では、軽快なエンジン音と銃声、そして魔法由来の爆音が鳴り響いていた。

キャスケットを被った少女の乗ったカブが森の中を走っている。桃色のツインテールが後方に流れる姿は彗星を彷彿させる。次々飛び出してくるイークやコボルトを片手の銃で撃ち落としていく、卓越した射撃技術。

「ああ、もう!キリがない!」
悪態を吐きながらカブを走らせ、爆音の元に向かう。だいたいこの手のショウルームは親玉……おそらくここでは爆音の主を倒せば戻れると相場が決まっているのだ。
轟音ハウンドか、それともユニークか、とにかくその親玉もこっちに向かってきているのが分かった。それと同時に、遠くに灯が見えた……出口か、それとも。何にせよ、こんな森で迷わされた鬱憤を全部叩き込んでやる。

と……来た。木立を挟んで、隣の獣道を並走している。サイドステップに足をかけて立ち上がり、2丁拳銃を構える。数十メートル先に、獣道がこの林道と交わっているのが見える。そこに出た瞬間が勝負。
「…っとお!?」
「!?」
そこから出てきた影は、知り合いの冒険者だった。2mはあろうかという巨躯、カブと並走する脚力、深い隈の刻まれた薮睨み。
「偶然!久しぶり!」
ジューアのピアニスト、いやギタリスト、『子猫の幻影』ヒロム。武器にもなる楽器を振り回す、ピアニストとしては問題外の変人だ。
「あなたこんな所で……」
「そう、このショウルームから、出られなく、なってしまった」
ヒロムはカブに伴走しながら苦しそうに言う。
「やっぱり?とにかくあの灯りまで無事着いてから考えましょう!」
「私は徒歩なんだが!?」
緊張させられたお返しとばかりに、『エーテルの彗星』スピカはカブのアクセルを捻った。

……そして数分後。
二人は気まずそうに、目の前に横たわる死体を眺めていた。衣服はまだ綺麗で、倒れてから1日も経っていないようだ。
「…迷い込んだ冒険者の成れの果てかね」
「そうかもね」
灯りは、小さな墓地の隣に建てられた教会のものだった。見たことの無い建築様式に二人は首をかしげたが、何にせよゲートは有るだろうと墓地へ踏み入り、この死体を見つけたのだった。

死体から生えた翼の骨が、彼女が生前冒険者であったことを語っていた。通常のエーテル病は虚弱化とか免疫不全と言った症状がほとんどで、こういった異様な症状を呈するのはほとんどが冒険者だ。
「しゃーない、亡骸だけでもティリスに返してやろう」
「待ちなさいよ、なんで私のカブに乗せるのよ」
なんて奴だ。カブも嫌そうにしているじゃないか。
「じゃあ自分でおぶるわ……うっ」
「そうね。ここにゲートがあればいいけどね」
そう言って歩き出した2人を照らしていた月が、突然陰った。


【登場人物名鑑】

『エーテルの彗星』スピカ
イェルスの銃士(ガンナー)。様々の製作技術に長け、自らが誂えた光子拳銃を武器とする。

・『子猫の幻影』ヒロム
ジューアピアニスト。音属性の大鎌、轟音発動の鎌、音属性の機械弓を操る。ほぼ戦士。
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a film iP!2015年12月号(晋遊舎様)掲載
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